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執筆者の写真Femme Café

ルワンダ通信 7月号

こんにちは、まるおです。

ルワンダは先月からのロックダウンが緩和されたばかり。近所のお散歩もNGの厳しい措置が明けて、やっと自由にスーパーに行けるようになりました。



さて、今回は結構前に行ったコーヒー農園ツアーのお話です。



(この牛ちゃん、今日はここでしか登場しません。ごめんなさい。笑)


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私が向かったのは、ルワンダ南部はフイエ近郊の、Huye Mountain Coffeeという会社が所有するコーヒー農園。Huye Mountain Coffeeは2011年創業の新しい会社で、周囲のコーヒー農家からチェリーを買い付けて加工・精製する傍ら、自社所有の農園や加工所を観光客に向けて開放するガイドツアーも行なっています。

(ウェブサイトへのURLを貼っていくので、気になる方はぜひご覧になってみて下さい!)



フイエ近郊



雨季だったもので朝から小雨気味だったこの日ですが、ぬかるむ足元が気にならないくらい、濃密な体験をさせてもらいました。本当にワクワクしっぱなしで…ガイドのデリックさん(仮名)が熱量込めて説明してくれたこともあり。


目撃したものを写真・動画メインで紹介していきますね。

(便宜上、コーヒーの生産・精製の工程順に並べてあります)



昼間:コーヒー・チェリーの受領



コーヒーチェリー



Huye Mountain Coffeeのスタッフが、農家からその日収穫したばかりのコーヒー・チェリーを買い取ります。「収穫したて」というのがポイントのようで…理由は後ほど!

ちなみに、買値はNAEBという政府機関が定めた基準以上と決められており、当時はチェリー1キロあたり300〜400RWF(30〜40円)で買い取りがされていました。





18時頃:コーヒーチェリーの集荷終了



夕方〜夜にかけて、Huye Mountain Coffeeのウォッシング・ステーション(精製所)の前には、コーヒーチェリーをパンパンに詰め込んだ大袋が堆く積まれます。収穫の季節だけここで働くという人たちが、よいせよいせと肩に重い袋を担いで、機械の近くに持っていくんです。その数20人はいたはず。袋を持とうとしてみたけれど、重くてびくともしませんでした…






18時頃〜22時頃:果肉を取り除く

集まったコーヒーチェリーは、もう一度大きな秤にかけて計量された後、「ゴーーー」と低く唸る大きな機械に投入されます。ここではチェリーの果肉が取り除かれます。

*コーヒー豆になる部分は、コーヒーチェリー(果物)の種子をさらに一皮剥いた部分なのです。

取り除かれた果肉と赤い皮は、大きなタンクの中で一ヶ月寝かされた後、堆肥として利用されます。





果肉を取り除いた後の「コーヒー豆」を発酵させる



果肉を取り除いた後の状態はこんな感じ。まだ、「ミュージレージ」と呼ばれるヌルヌルしたものがついています。(桃をかじったことのある方はお分かりかもしれませんが、種の周りってねばねばしたものがついていますよね。あれと同じ感じらしいです。)舐めさせてもらったら、ほんのりと甘い味がしました。

この「ミューシレージ」が、コーヒーの美味しさに一役買うらしいのです!!このネバネバが。



というのも、果肉を取り除いた後の豆は、ネバネバがついたまま一晩タンクの中で寝かされます。この工程によって、ミューシレージの甘みが豆の内部に入っていき、コーヒーの風味をより良くするのだそうです。



しっかしこの発酵の工程、必ず収穫から8〜20時間の間に終わらせなければならないのだとか。(後述しますが、鮮度が落ちた豆は欠陥豆として取り除かれてしまいます…だから収穫してその日のうちに精製するんですね。。)





翌朝:ミューシレージのぬるぬるを洗い流す



日が昇った後、昨晩タンクに寝かせておいた豆をザーーっと水路の中に投入し、水を流してミューシレージの部分を洗い流しますと同時に、水に浮きやすい軽い豆をより分ける形で豆のグレード分けをします。動画の水路の途中に関のようなものが見えると思いますが、その関を難なく通り抜けているのは浮きやすい、すなわち比較的身が詰まっていない豆です。(流されず、一番上流に残った豆がハイランクとのこと)。





洗い終わった豆を手作業で選別する



屋根のかかった選別台が何列も並ぶ中、その一つ一つで作業が行われます。ここでは、虫食いや発酵のしすぎ、機械による欠けなどで品質を損なってしまった豆が取り除かれます。

その早技ときたら。

自分も10分だけ体験させてもらいましたが、屈んだ体勢で1日作業し続けて腰が痛くならないのだろうか?!という感じでした。


乾燥・脱穀

その後、豆は2〜3週間屋外で天日干しにされ、さらに表面の硬い殻を取り除くために脱穀の工程をくぐります。




コーヒーチェリーの果肉を、コンポストまで運ぶ



機械のメンテナンスをする人たち




お付き合いいただきありがとうございました〜!


本当に手間がかかってますよね、コーヒーが生豆の状態になるまでに。。

自分もネット等で調べてはいたものの、「百聞は一見にしかず」とはこのことで、どれだけたくさんの人が関わっているのかということが身に染みました。


野暮なことを書きますが、収穫の時期だけコーヒーの精製に関わる人々のお給料は、一日約150円ほど。外国人がよく行くスーパーでりんごが3つ買えるくらいの値段です。(参考までに、首都で働く家政婦さんのお給料は一日800円ほど)。この現状についてどうこう議論するには私はまだ学が浅すぎるのですが、率直な感想として「安く美味しいコーヒーが飲めるとしたら、それっておかしくないか?!」と思いました。私たちが美味しくて割安なコーヒーを求めた場合、払うお金のうちどれだけが、生産者、豆を選別してくれた人、その他機械を整備したりコーヒー・チェリーの運搬をしたりしてくれた人々に払われるのでしょうか。


「品質を向上させて、もっと生産者や労働者に還元したい」

己の無力さ無学さを恥じつつも、Huye Mountain Coffeeで働く同世代の言葉で締めさせていただきます。


まるお

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