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【ルワンダ通信 5月号】キミロンコ市場で道に迷ったら

  • 執筆者の写真: Femme Café
    Femme Café
  • 2021年6月8日
  • 読了時間: 5分

こんにちは、まるおです。 通りすがりのしがない一OGですが、今回より月1のペースで更新していきます。


ゆるりとお付き合いいただけますと。^ ^



(写真:ルワンダの田舎にて、ヤギ)*本文とは関係ないです

さて、キミロンコ市場とは。

ルワンダは首都キガリの一角に広がる大海原でございます。

はじめて広大なキミロンコに漕ぎ出したのはルワンダの地を踏んで間もない頃。 無知な私は半ばビクビクしながら先輩に連れられていきました。


車から降りるやいなや、4~5人のお兄ちゃん方に囲まれてびっくり。 「おはようマダム!!」 「俺の店見せてあげるよ。安くしときますよ!!」

「500(ルワンダフラン)くらいくれれば案内してあげるよ」 「コンニチハ!ワタシノナマエハ、タクマ!!」 最後の、ぜってえ違うだろと思いつつ。笑 これが、「No(英語)」とか「オーヤ(キニアルワンダ語)」とか「いいです(日本語)」とか「アニエヨ(たぶん韓国語)」…何を言っても無視しても。。 彼らは私たちの行く方向に先回りして案内しようとしてくれるのです。笑 口車に乗せられてついて行くのが悔しいので、即刻ノーサンキューを叫びながら早足で中へ向かいます。 中はこんなかんじ。


屋根の下にあって少し薄暗い市場は、 青果売り場、肉・魚売り場、服売り場、靴売り場、スパイス売り場、粉類売り場、日用品売り場、という風に分かれていて、 本当になんでも売ってます。笑

(写真:野菜、果物、豆、ニンニクなどが売っている売り場。)


まずキミロンコに来てびっくりするのは、パーソナルスペース

たくさんあるお店を回るたびに5~6人の売り子さんに囲まれるのですが、 セールストークの途中に額同士が“ごっつんこ”しちゃうんじゃないか?!というくらい、距離が近いんです!!! (新型コロナの状況、今はキガリ市内の新規感染者が10人以下と落ち着いていますが、あまり頻繁にキミロンコに通わないのはこのためです。笑)

いやいや!!近いって!!笑

「これ買え」「あれ買え」って、セールストークからなかなか逃がしてくれないし、 みんな自分の店に連れて行きたくて別々のことを話し出すし(私聖徳太子じゃないんだけど。) でも本当に、その行動も憎めないほどに、


親切な人ばかりで、行くたびに温かさを感じます。




(写真:メイズや大豆、キャッサバの粉を計り売りしているお姉さん)



野菜売り場で 「卵売り場がわからない」と言ったら、売り子のお姉さんがわざわざ連れて行ってくれるし、 布売り場のお兄ちゃんは、私が携帯をテーブルの上に置いてしまったのをみて 「ここは人がたくさんいるから気をつけなー!」と忠告してくれたり。(初対面)


お店の人たちも本当に仲が良くて、 商売のライバルでありつつ、 助け合う大事な相手でもありつつ、 という関係性が、傍から見ても伝わってきます。 さきほどのセールストークの途中にも、隣のお店の人同士で突然ガハガハと笑いが起こることも。 (拙者もキニアルワンダ語勉強中なので、早く会話に入れるようになりたいな。。)


一方で生きる大変さを階間みることもあって。

この前キミロンコで服を作ってもらったんですが。 そのときもやはりたくさんの縫子さんに囲まれてセールストークをされ、 わたしは結局、その中のクリスティナさんっていう方にワンピースを作ってもらいました。



(写真:市場に数百はあるであろうキテンゲ*の中から運命の一反を選ぶ)

*伝統的なアフリカンプリントの布


「1時間でできる」と言われて、近くでミシンの音を聞いていると、 選ばれなかった縫い子のお姉さんが来て、


「私にも何か作らせてよ」と、何回も話しかけてくれました。

正直、手持ちの現金もそこまでなかったし、他に作りたいものもなかったので、 「また今度、機会があったら」と言いました。 そしたらがっかりした様子で、少し泣きそうになって向こうで誰かと電話を始めました。

うーん。 最近色々事情があってうまくいっていないのかな。。

でも商売ってきっと、「かわいそう」という気持ちで成り立つものではないしなあ。と思いつつ。 今の私だったらここではアピール力がなくて到底生き残れないんだろうなと思いつつ。


働くのって大変だよね、、あなたのことは何も知らないけれど、きっとそのお仕事大変だよね。。

うまく言葉にできませんが、

みんなが頑張ってるごりごりのセールストークも、


その中でそのお姉さんが商売がうまく行かなくても頑張ってることも、

肉売り場で生きた鶏を買った人が、家でその鶏を絞めて命をいただくであろうことも 暑い中、お母さんが赤ちゃんをおぶって元気に野菜を売っているのも、


ここで目の当たりにすると、

これが生きるってこういうことなのかなあ、と


感じます。


なんというか、


人間が身体を使って働いて、笑って、助け合って、稼いで、食べ物を調達して、料理して家族で食べる。


そんな有り様が、ここの市場では垣間見られるような気がするんです。


そんな基本的なことを生活と呼ぶけれど、果たして自分はそれを大事にできているのだろうか。



スーパーで綺麗にカットされたお肉を


市場の需要と供給で決められた定価で買って


当の自分は自分の時間を切り売りして働いている。

その生活は当たり前ではないのかもしれないと思うようになりました。



グータラな自分ですが、ちゃんと地に足をつけて生きていかなければと、 思わされる所存です。。



(お耳汚ししました(⌒-⌒; ))



(写真:キミロンコ市場がある首都キガリ。中心地には高層ビルが立ち並ぶ。)



今回はキミロンコ市場についてでしたが、いかがだったでしょうか。


次回は、ルワンダのコーヒー農園を訪れたことについて書こうと思います。牛もサルも出てくるのでぜひお楽しみに。


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました(^ ^)

執筆者:まるお

ファムカフェOGで、ルワンダ勤務三ヶ月目。趣味はお散歩。

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