こんにちは!今回はアフリカメディアウォッチです。
国連児童基金(ユニセフ)は、アフリカ各地におけるエルニーニョの影響を国別にまとめた報告書(原文)を公開しました。2015年から2016年にかけてのエルニーニョ現象は終息をむかえたものの、過去最悪な被害をもたらしたエルニーニョによって、深刻な干ばつや洪水による飢餓、栄養失調、病気は増え続けており、子どもたちへの甚大な影響は深刻化しているとまとめています。
(画像引用元:(公財)日本ユニセフ協会)
エルニーニョ現象とは、海面の水温が平均よりも高くなる異常気象のことです。エルニーニョ現象が起きると大気の循環を変化させ天候に影響を与え、干ばつなどの被害をもたらします。
最も深刻な被害を受けた東部・南部アフリカでは、干ばつによる食糧危機が深刻化し、重度の栄養不足に陥っています。
また、安全な水へのアクセスも妨げられ、その結果、デング熱や下痢、コレラといった命を落とす危険性のある病気が蔓延しています。
エルニーニョ現象が終息を迎えた一方で、2016年以内にエルニーニョの逆の現象であるラニーニャが更なる被害をもたらすと予想されています。今後ラニーニャ現象が広がれば、エルニーニョで被害を受けなかった地域にも影響が出るとの懸念が示されています。
【アフリカ各地におけるエルニーニョ現象の影響】(一部抜粋)
アンゴラ:140万人が食糧危機 スワジランド:30万人に干ばつの影響 マラウイ:5歳未満児の半数に発育阻害の兆候 エリトリア:特に低地で5歳未満児の栄養不良が深刻 エチオピア:過去50年で最悪の干ばつ被害 マダガスカル:干ばつが深刻な南部で、その地域人口の80%にあたる110万人は食糧危機 ソマリア:急性栄養不良の5歳未満が10万人
日本ユニセフ協会による日本語訳はこちら 記事引用元:エルニーニョ報告書 子どもたちへの影響は終息せず 世界で飢餓、栄養不良、病気の蔓延に警鐘
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